狩人ハイリーブ

今月のおはなしは中国の昔話「狩人ハイリーブ」を選びました。
b0352427_11533621.jpg蒙古族に伝わるおはなしです。

村人たちを助けるために自らの命をひきかえにした若者の伝説で、
余韻の残るお話です。

悲しい話はあまり性分にあわないのですが、
この話には色々な要素が含まれ、魅力があるのです。

若者の悩む姿だけでなく、
動物たちとの不思議な体験、
目もくらむような金銀や宝石、
そして壮大な自然の猛威と、
短い中にも展開が次々変わり、盛りだくさんです。

話が進むとともに心の中にイメージが次々と作り出されて、
飽きずに聞いてくれそうだと思いました。
実際、とても静かに最後まで聞いてくれました。

この話をどう捕らえるかは、
人によって、また、年代によっても変わりそうで、
それもまた面白いところだと思います。

ところで、話しながら何故だかいつも涙が出そうになる場面があります。

村人たちに話を信じてもらえず泣いているハイリーブに年よりたちが近寄って、
「おまえはこれまで嘘をついたことがない。それはみんなが知っている。」
と慰め、よくよく話を聞こうとするのですね。

我ながら不思議なのですが、
毎回ここで、こみ上げてくるものを感じます。

底本は『けものたちのないしょ話〜中国民話選』(君島久子訳、岩波少年文庫)です。


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by yoinezumi | 2016-11-18 12:01 | おはなし